京都歳時記 2006年 9月
頂法寺は京都の繁華街の中心に位置します
ここ頂法寺は、京都人にとっては本堂が六角形なので「六角さん」の名で通っています。
室町時代から町衆と関わりの深い町堂です。
町堂とは町衆の自治の元、寺号をもたない小寺院のことをいいます。
正式名称 頂法寺は聖徳太子が創建した古寺で、
太子を祀った太子堂があり、
2才の頃の南無仏像が安置されています。
また華道家元・池坊の寺でも知られています。
内は六角形のもので統一されています。灯籠の敷石も六角なら
消化栓も六角形
昔から京都のここが真ん中といわれ、その証拠品という「へそ石」です。
平安遷都の折、東西小路のひと筋が通る所に六角堂があたってしまい
天皇が使者をたてて今少し南北どちらかに御動座頂くよう祈願されると、
礎石(へそ石)一つ残し御堂がにわかに5丈(約15m)ばかり北へ退いた、と
有名な話が残っています。
六角さんにはものすごい数の鳩がいますが、人間になれているので逃げません。
六角さん名物の一言願い地蔵です。
この両手に花を持って首をかしげている姿は
お参りに来られた方の願いを叶えてあげようかと
考えておられるお姿なのです。
願いを聞いてくれるかどうかは、
欲張らず一つだけ願い事をすれば
叶えてくれると伝えられています。
本堂の東にある親鸞堂です。
聖徳太子以外にも親鸞との繋がりが深いです。
当時、比叡山延暦寺にいた親鸞が天台宗に疑問を持ち、
比叡山から六角堂本堂に百日参籠されることを決心。
そして参籠を始めて九十五日目の暁の夢で、
太子から(六角堂の本尊から)「法然の許へ行け」との示現を得た。
このお告げによって、また再び百日参籠を始められ、
六角堂から吉水(東山・知恩院の東)の法然上人の許へと
通った話にちなんで立てられました。
有名な御幸桜の花笠も六角形になっています。
こちらの桜の木は花山法皇が行幸されたのにちなんで
本堂横に植えられました。
早咲きで、京都の春を告げるとされ、パラソル状に咲き乱れます。
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